底辺ホステスの人生

底辺ホステスの人生期

サボり病

f:id:atarimement:20181217185602j:image

 

 

モチベーションを保つのが本当に下手だ。三十路を越えているのに、何を子供じみたことを言っているんだろう。

 

 

「自分の機嫌は自分で取る」と某芸人が言っていたが、自分の機嫌を取る=他人と距離を置くが今の自分に出来る精一杯らしい。だから休む事に躊躇はしない。例えそれが繁忙期でも。まぁ来客予定も無いし。これ以上、心身を壊すぐらいならちょっと節約生活すりゃいいや。

 

 

職業柄、仕事中に他人と関わらない日が無い。初めましての人の機嫌を損ねない様に、話を聞き出し、自分の引き出しを開け散らかしてどうにか時間を過ごす。楽しい日もあれば、地獄の様な時間を過ごす日もある。

 

 

ホステスは楽な仕事だと思われがちである。元旦那に言われたのは「おっさんの隣に座って笑いながら酒作って飲んで、たまに美味いもん食って高い金貰うんだろ」。

 

 

あぁ離婚して良かった。最近寂しさに負けそうになって血迷って連絡しなくて良かった。

 

 

たしかに表面上はきらびやかな世界だし、その辺の女の子に比べれば高い給料を頂いている事に間違いは無い。同伴で、なかなか行けない様なお店に連れて行って頂くこともある。

 

 

ただそこには、今ようやく世界中で声が上がっている、女性軽視の究極の世界が広がっている。

 

 

まず見た目について客の大半は、自分の事を神棚に上げる。

と言うよりは、夜の街に飲みに来る人間のほぼ全員が、自分の容姿は良いと思ってる節がある気がする。

何を言われてもほぼ全てを肯定し、話す事を褒め称え、笑っている女が横にいるのだ。

態度が気に食わなければ、ニコニコし続けている女の子が来るまでチェンジすればいい。

 

 

 

 

そりゃあ勘違いするわな。

 

 

金銭が発生しているからこそ話すレベルの人達もいる。

マザーテレサでは無いので、金銭が発生していなければ関わりすらしたくない人も、中にはいる。全ての人に優しくしなければいけないなら、それこそ自分を指名してくれる全員と性的な関係を結ばなければ無くなる。

 

 

それが出来るのであれば、初めからそういう仕事に就いている。

その方が楽だとも思う。

好きでも無い男に気のある素振りをし、呼びつけ高い金を遣わせ、自分のものに出来なかったある客は静かに去り、ある客は怒りあることない事吹聴して回る。

 

 

 

暴言を吐かれ人格を否定され続け、耐え切れず今年全ての方向に酒の力で喧嘩を売った。友人も職場も客も失った。疲れたのだ。

 

 

田舎出身故か、取り繕うのが上手かったのか、見栄張りだからか、「いい人」と言えば聞こえはいいが、まぁ下に見られる事が多い。

「不良が野良猫拾うと好感度が上がる」の逆なのだ。

自分を「田舎者」と卑下し、「田舎出身だから心が綺麗なの」だと涼しい顔で厚かましく偽ったツケが今年回って来たのだと思った。

 

 

家に帰れば人生をかけて結婚した元旦那にもひたすら人格を否定され続けた。

何故なら彼も過去に虐められ、傷を負っていたからだろう。

全ての矛先は、伴侶である自分に向けられた。

 

 

だから、逃げた。

職場から、人間関係から。

 

 

また同じ地域で働いている。店は違う。人間関係も変えた。でも、噂はすぐ耳に入る。何故ならこの街は村だから。

都会の繁華街という名の村。

生きるのが下手な自分は上手くホステスとして振る舞えずまた客を怒らせ、近付いてきてくれた人間の損得勘定が見えては切り、苦しい日々を過ごしている。

 

 

田舎の監視社会が嫌で逃げて来た自分は、どうやらまた監視社会に身を置いている。

 

 

だから、嫌になったら休む事にした。

逃げたもん勝ち。

猫可愛い。